売主は契約不適合責任を負わない
みなさんこんにちは山の頂日和です
今回は週刊住宅の気になる記事から引渡し前に契約不適合が判明した場合の責任についてのお話です
■引き渡しまでの期間に、契約不適合に該当する不具合が発覚した場合
Q.売り主が個人の場合で契約締結時に建物の契約不適合免責で契約を行いました。引き渡しまでの期間に、契約不適合に該当する不具合が発覚した場合、売主は免責されるのか、あるいは不具合を解消する必要があるのか。ちなみに残金決済までに発覚した不具合について、契約時に売り主は知らないため、買主に告知はしていません。また、売り主は残金決済まで、建物の管理について、善管注意義務を果たしていました。
A.契約不適合責任はあくまで引き渡し後の問題として条文も作られ、売主としては引渡し前の契約責任も負わないと考えて入れた特約ですが「契約不適合責任を負わない」という特約は引渡し前の契約責任の免責にはならないということです。また引き渡し前に売り主が契約不適合を知った場合は、その点について買主に対し説明義務があるはずであり、それを隠したまま引き渡し「契約不適合責任を負わない。」との特約で法的責任を免れるのは信義に反することになると思われるということです。
■明確な引渡し前の売り主の免責
「引き渡し前後に契約不適合が発覚した場合でも売主は法的責任を負わない。ただし、引渡し前に地震・台風等の当事者双方の責めに帰すべき事由によらずに契約不適合になった場合を除く」という特約になります。
結局、当事者の公平性を確保するためには私たちが行っているインスペクション(建物検査)と引き渡し前の内覧が必須ということですね。